詩篇の翻案(第1分冊 詩篇1〜30篇)

神学

第1分冊 詩篇1〜30篇


詩篇1篇 流れの木、風のもみ殻

歩む、立つ、座るを退けた人を流れのほとりの木に、悪しき者を風に散るもみ殻にたとえ、二つの道を並べる。

四行詩

悪に歩まず、罪の道に立たず、嘲る席に座らない
昼も夜も主の教えを喜び、思いめぐらす
流れの木は時に実を結び、もみ殻は風に散る
主は正しい者の道を知り、悪の道は滅びる

この篇の言葉

歩む・立つ・座る 昼も夜も 流れのほとりの木 もみ殻 二つの道

声の動き

退ける三つの動き → 実る木と散るもみ殻 → 知られる道と滅びる道

読むときの手がかり

本篇は人物も事件も語らず、詩篇全体の入口として二つの道を並べる。「何をしても栄える」を成功の保証として読ませないよう、木が実を結ぶ「時」を強調した。

原典 World English Bible 詩篇1篇1〜6節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。嘲りの席を通り過ぎる、昼も夜も巻物を読む、流れのほとりの実る木、分かれ道ともみ殻。罰や裁きは描かない。文字は入れない。

① あの席には座らない。
② 昼も夜も、この教えを思いめぐらす。
③ 流れのほとりの木。時が来れば実を結ぶ。
④ もみ殻は風に散る。悪しき者の道は滅びる。

原典 World English Bible 詩篇1篇1〜6節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇2篇 天に座す方が笑う

主に逆らって綱を断とうと謀る王たちを、天に座す方が笑う。シオンの王に「わが子」と告げ、王たちに畏れよと勧める。

四行詩

なぜ国々は騒ぎ、王たちは綱を断とうと謀るのか
天に座す方は笑い、私の王をシオンに立てたと告げる
主は私に言う、あなたは私の子、あなたは鉄の杖で国々を砕く
王たちよ、畏れて仕えよ、怒りはすぐ燃える、身を寄せる者は幸い

この篇の言葉

騒ぐ国々 綱 天に座す方 わが子 身を寄せる者

声の動き

王たちの謀り → 天の笑いと宣言 → 王たちへの勧め

読むときの手がかり

声が次々に入れ替わる篇。7節の「私」はシオンに立てられた王の声として読んだ。9節の鉄の杖は言葉として残し、絵には描かない。王たちの応答は記されず、勧告のまま終わる。

原典 World English Bible 詩篇2篇1〜12節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。綱を引きちぎろうとする王たち、広い空の下の小さな王たち、丘の上で言葉を聞く、戸の開いた小屋から王たちを招く。神の姿、王冠、戦いや屈服は描かない。文字は入れない。

① なぜ騒ぐ。綱を断て、と王たちは言う。
② 天に座す方は笑い、『わが王をシオンに立てた』と言う。
③ 主は言う。あなたは私の子。
④ 王たちよ、畏れて仕えよ。身を寄せる者は幸い。

原典 World English Bible 詩篇2篇1〜12節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇3篇 囲まれたまま眠り、目覚める

「神に助けはない」と言う声に囲まれながら、主を盾と呼んで眠り、目覚めて、立ち上がれと主に叫ぶ。

四行詩

敵はなんと多いことか、神に助けはないと言われる
だがあなたは私を囲む盾、私の頭を上げる方
身を横たえて眠り、目覚める、主が支えるから
立ち上がれ、主よ、あなたは敵の頬を打ち、歯を砕いた

この篇の言葉

増える敵 囲む盾 頭を上げる 眠りと目覚め 救いは主のもの

声の動き

取り囲む声 → 盾への呼びかけと眠り → 立ち上がれという叫び

読むときの手がかり

眠って目覚めたことは、敵がいなくなったことではない。6節でも幾万の民は周りを囲んだまま。7節の激しい言葉は四行詩に残したが、打たれる敵の姿は描かない。

原典 World English Bible 詩篇3篇1〜8節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。尾根の人々に囲まれる、岩陰で眠る、薄明に目覚める、囲まれたまま立ち上がって叫ぶ。打たれる敵や流血、日の出は描かない。文字は入れない。

① 敵はなんと多い。神に助けはない、と言う。
② あなたは私を囲む盾。身を横たえて眠る。
③ 目が覚めた。主が支えてくれた。
④ 立ち上がれ、主よ。救いはあなたのもの。

原典 World English Bible 詩篇3篇1〜8節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇4篇 麦とぶどう酒にまさる喜び

偽りを追う人々に静まれと語り、「誰が良いものを」という声の中で顔の光を願う。実りにまさる喜びを抱いて眠る。

四行詩

義の神よ、呼ぶ私に答えよ、苦しみから解き放て
人々よ、いつまで私の誉れを辱め、偽りを追う、床の上で心に問え
誰が良いものを、と言う声の中で、あなたの顔の光を願う
麦とぶどう酒にまさる喜びを抱き、安らかに眠る

この篇の言葉

義の神 床の上 誰が良いものを 顔の光 安らかな眠り

声の動き

答えを求める声 → 人々への語りかけ → 喜びと眠り

読むときの手がかり

4節の「床の上で心に問え」は人々への勧めで、8節の眠りは語り手自身のもの。喜びは豊作の喜びと比べられ、それにまさると言われる。人々が考えを改めたとは書かれていない。

原典 World English Bible 詩篇4篇1〜8節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。夜の屋根で呼ぶ、戸口で人々に静まれと語る、穀物とぶどう酒の前で空を仰ぐ、灯火のそばで安らかに眠る。天からの光や天使は描かない。文字は入れない。

① 義の神よ、答えてください。
② いつまで私の誉れを辱め、偽りを追うのか。
③ 誰が良いものを、と言う。顔の光を照らしてください。
④ 安らかに眠る。あなただけが私を守る。

原典 World English Bible 詩篇4篇1〜8節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇5篇 朝、願いを並べて見張る

朝ごとに願いを並べて答えを待つ。偽りを語る者を罪に定めよと訴えたのち、身を寄せる者を囲む恵みの盾を歌う。

四行詩

朝ごとに願いをあなたの前に並べ、見張って待つ
彼らの口に真実はなく、その喉は開いた墓のようだ
神よ、彼らを罪に定め、自らの謀りで倒れさせよ
身を寄せる者よ喜び叫べ、あなたは恵みの盾で囲む

この篇の言葉

朝の願い 見張る 開いた墓 自らの謀り 恵みの盾

声の動き

朝の待望 → 偽りの口への訴え → 恵みの盾と喜び

読むときの手がかり

敵への厳しい願い(10節)は語り手の訴えで、裁きが起きたとは書かれていない。語り手は自分の正しさではなく「豊かな慈しみ」によって宮へ入ると言う。

原典 World English Bible 詩篇5篇1〜12節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。夜明け前の戸口で見張って待つ、開いた墓の前でささやく人々、道の先の宮へひれ伏す、盾のような石垣の中で仲間と喜ぶ。敵の敗北や光は描かない。文字は入れない。

① 朝ごとに願いを並べ、見張って待つ。
② 喉は開いた墓。自らの謀りで倒れさせよ。
③ 慈しみによって宮へ入る。道をまっすぐに。
④ 身を寄せる者は喜ぶ。恵みが盾のように囲む。

原典 World English Bible 詩篇5篇1〜12節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇6篇 涙で寝床を浸す夜

怒りで責めないでと願い、骨まで弱り、夜ごと涙で寝床を浸す。そのただ中で突然、主は泣く声を聞いたと告げる。

四行詩

主よ、怒って私を責めないで、骨は震え、私は弱り果てた
主よ、いつまで、死の国で誰があなたに感謝するのか
夜ごとに涙で寝床を浸し、目は悲しみに衰える
悪を行う者よ去れ、主は私の泣く声を聞いた

この篇の言葉

あなたの怒り 震える骨 いつまで 涙の寝床 泣く声

声の動き

怒りへの恐れ → 夜ごとの涙 → 聞かれたという確信

読むときの手がかり

8節で語り手は前触れなく「主は聞いた」と言うが、癒やされた場面や夜明けは書かれていない。確信の言葉が、まだ暗い部屋の中で語られるように描いた。

原典 World English Bible 詩篇6篇1〜10節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。夜の寝台で身を丸める、半身を起こして訴える、涙で濡れた寝床に伏す、まだ暗い部屋で起き上がり戸口へ「去れ」と言う。夜明けや治癒、敵の逃走は描かない。文字は入れない。

① 怒って責めないでください。主よ、いつまで。
② 救ってください。死の国で誰が感謝するのか。
③ 夜ごと涙で寝床を浸す。目は衰えた。
④ 悪を行う者よ、去れ。主は泣く声を聞いた。

原典 World English Bible 詩篇6篇1〜10節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇7篇 もし私の手に不正があるなら

獅子に裂かれる恐れの中で、不正があるなら踏みにじられてもよいと誓い、審き主に立てと訴え、悪の掘った穴を見る。

四行詩

主よ、追う者から救え、獅子のように裂かれぬよう
私の手に不正があるなら、敵に命を踏みにじらせよ
悪を宿す者は穴を掘り、自ら掘った穴に落ちる
正しく審く主に感謝し、いと高き方の名を歌う

この篇の言葉

獅子 私の手の不正 立ち上がれ 自ら掘った穴 いと高き方

声の動き

追われる恐れ → 潔白を懸けた誓い → 審きの訴えと感謝

読むときの手がかり

3〜5節は罪の告白ではなく、潔白を懸けた誓い。悪が自分の掘った穴に落ちるという言い方は一般的な教えとして読み、特定の敵の結末とはしなかった。剣と弓の主語は読みが分かれる。

原典 World English Bible 詩篇7篇1〜17節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。獅子の形の影に追われる、掌を開いて潔白を誓う、遠くに見る崩れた穴と落ちた掘り具、夕方の岩場で人の形の長い影を落として歌う。傷つく人や武器は描かない。文字は入れない。

① 救ってください。獅子に裂かれる前に。
② 手に不正があるなら踏みにじられてもいい。主よ、審いてください。
③ 悪は自分の掘った穴に落ちる。
④ 主の義に感謝し、いと高き方に歌う。

原典 World English Bible 詩篇7篇1〜17節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇8篇 人とは何者か

全地に尊い名を讃え、指の業である月と星を見上げて「人とは何者か」と問う。冠を授けた驚きを経て、同じ賛美に戻る。

四行詩

主よ、私たちの主よ、あなたの名は全地に尊い
あなたの指の業、月と星を見上げて私は思う
人とは何者か、あなたは心に留め、栄えの冠を授ける
羊も牛も、鳥も魚も足もとに、全地にあなたの名は尊い

この篇の言葉

全地に尊い名 指の業 月と星 人とは何者か 栄えの冠

声の動き

全地への賛美 → 夜空の下の問い → 冒頭の賛美への回帰

読むときの手がかり

1節と9節が同じ賛美で全体を囲む。「足もとに置く」は支配の誇りではなく、小さな人に委ねられたことへの驚きとして描いた。2節の幼子の句は意味が分かれるため扱わなかった。

原典 World English Bible 詩篇8篇1〜9節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。星空の下の小さな人影、月と星を見上げて自分の手を見る、羊と牛の世話、星を映す海辺で再び腕を広げる。神の姿、王冠、子どもは描かない。文字は入れない。

① 主よ、あなたの名は全地に尊い。
② 月と星を見上げる。人とは何者か。
③ あなたは心に留め、冠を授けた。
④ 鳥も魚も足もとに。あなたの名は全地に尊い。

原典 World English Bible 詩篇8篇1〜9節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇9篇 苦しむ者の叫びを忘れない

心を尽くして感謝し、苦しむ者の叫びを忘れない主を高い塔と呼ぶ。だが歌は再び訴えに戻り、国々に人の小ささを知らせよと願う。

四行詩

心を尽くして主に感謝し、あなたの驚くべき業を語る
主は虐げられる者の高い塔、苦しむ者の叫びを忘れない
あわれめ、死の門から引き上げよ、国々は自ら掘った穴に沈む
主よ、立ち上がれ、国々に自分はただの人だと知らせよ

この篇の言葉

心を尽くして 高い塔 苦しむ者の叫び 死の門 ただの人

声の動き

心を尽くした感謝 → 叫びを忘れない高い塔 → 再び訴えへ

読むときの手がかり

感謝で始まるが、13節から再び願いになり、最後は訴えで閉じる。国々の滅びの細部は描かず、「国々」を現代の国家や民族に重ねない。10篇と対で読むと、「忘れない」と「忘れた」が呼び合う。

原典 World English Bible 詩篇9篇1〜20節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。広場で感謝を語る、高い塔へ弱った人に手を貸す、閉ざされた石の門の前で願う、網に絡んだ空のサンダルと平地を前に空へ訴える。滅びや罠にかかる人は描かない。文字は入れない。

① 心を尽くして感謝し、業を語る。
② 主は高い塔。苦しむ者の叫びを忘れない。
③ あわれんでください。死の門から引き上げて。
④ 主よ、立て。国々にただの人だと知らせよ。

原典 World English Bible 詩篇9篇1〜20節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇10篇 なぜ遠くに立つのか

苦しみの時に身を隠す主に「なぜ」と問い、弱い者を待ち伏せる者の「神は忘れた」という声を描いて、それでも「あなたは見ている」と叫ぶ。

四行詩

主よ、なぜ遠くに立ち、苦しみの時に身を隠すのか
悪しき者は獅子のように潜み、網で弱い者を捕らえる
神は忘れた、顔を隠した、見はしない、と彼は心で言う
主よ、手を上げよ、弱い者を忘れるな、あなたは見ている

この篇の言葉

遠くに立つ 待ち伏せ 神は忘れた 手を上げよ あなたは見ている

声の動き

なぜという問い → 悪しき者の声 → 立ち上がれという叫び

読むときの手がかり

語り手の「なぜ身を隠すのか」と、悪しき者の「神は顔を隠した」は同じ現実を見ている。違うのは、語り手がそれでも「あなたは見ている」と言う点。悪しき者が裁かれた場面は書かれていない。

原典 World English Bible 詩篇10篇1〜18節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。空っぽの地平に問う、茂みで網を持って待ち伏せる影、空を払いのける影、座り込んだ人に寄り添い空へ腕を上げる。襲撃や流血、処罰、空からの光は描かない。文字は入れない。

① なぜ遠くに立ち、身を隠すのですか。
② 獅子のように潜み、弱い者を網で捕らえる。
③ 「神は忘れた、見はしない」と彼は言う。
④ 悪しき者の腕を折ってください。あなたは見ている。

原典 World English Bible 詩篇10篇1〜18節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇11篇 山へ逃げよ、と言われても

鳥のように山へ逃げよと勧められても、主に身を寄せてとどまる。土台が揺らぐ問いの中で、天の王座から人を見極める主を見上げる。

四行詩

主に身を寄せる私に、なぜ鳥のように山へ逃げよと言うのか
闇で弓が張られ、土台が崩れれば正しい者に何ができる
主は聖なる宮に、王座は天に、その目は人を見極める
主は悪しき者に燃える炭を降らせ、まっすぐな者は主の顔を見る

この篇の言葉

鳥のように山へ 闇の弓 崩れる土台 天の王座 主の顔

声の動き

逃げよという声 → 崩れる土台の問い → 王座を見上げる

読むときの手がかり

どこまでが「逃げよ」と勧める人々の言葉かは訳によって違う。語り手は逃げず、危険が去ったとも書かれていない。燃える炭の裁きは言葉に残し、絵には描かない。

原典 World English Bible 詩篇11篇1〜7節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。山へ逃げよと腕を引かれて拒む、闇で弓を張る射手、ひびの入った土台に膝をつく、夕暮れに土台の上に立ち空を見上げる。神の姿、火の雨、射抜かれる人は描かない。文字は入れない。

① 主に身を寄せる私に、なぜ山へ逃げよと言うのか。
② 闇で弓が張られる。
③ 土台が崩れたら、正しい者に何ができる。
④ 主は天の王座にいる。まっすぐな者は主の顔を見る。

原典 World English Bible 詩篇11篇1〜7節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇12篇 七たび練った銀の言葉

偽りの唇が「誰が主人か」と高ぶる中で、七たび練った銀のような主の言葉に頼る。しかし悪は周りを歩き続ける。

四行詩

主よ、助けて。誠実な者は人の中から消えた
唇は我らのもの、誰が主人か、と二心が言う
弱い者のうめきゆえに、今立ち上がると主は言われる
主の言葉は七たび練った銀、なお悪は周りを歩く

この篇の言葉

誠実な者が消える 二心の唇 誰が主人か 七たび練った銀 周りを歩く悪

声の動き

助けを求める叫び → 偽りの唇と主の言葉 → 悪が残る現実

読むときの手がかり

主の約束(5節)と信頼の告白(7節)の後も、本文は悪が至るところを歩くと言って終わる。約束を聞いたことと、状況が変わったことは同じではない。悪を退けた場面は描かない。

原典 World English Bible 詩篇12篇1〜8節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。ささやき合う通りで助けを求める、高ぶって笑う人々、土の炉で練られる銀、銀片を握って悪の残る通りを歩く。悪の退散や神の姿は描かない。文字は入れない。

① 主よ、助けてください。誠実な人がいない。
② 「唇は我らのもの。誰が主人だ」
③ 弱い者のうめきゆえに、今立ち上がると主は言われる。
④ 言葉を握って歩く。悪は周りを歩く。

原典 World English Bible 詩篇12篇1〜8節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇13篇 待つ声が歌になる

忘れられたのかと問い重ねる声が、応答を求める祈りを経て、慈しみに身を預ける歌へ移る。

四行詩

いつまで、と呼ぶ声が沈黙に積もる
胸の問いはめぐり、敵の影が伸びる
死に沈まぬよう、この目に光を願う
あなたの慈しみに身を預け、私は歌う

この篇の言葉

いつまで 目の光 慈しみ 歌

声の動き

問いの反復 → 応答の願い → 信頼と歌

読むときの手がかり

歌い始めたことと、危機が去ったことは同じではない。本文は具体的な救出の場面を語らない。ここでは周囲の暗さを残し、声と姿勢の変化を描く。

原典 World English Bible 詩篇13篇1〜6節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。待つ、悩む、訴える、歌う。最後も暗い背景を保ち、救出や夜明けを描かない。文字は入れない。

① いつまで、私を忘れたままなのですか。
② 胸の問いがめぐる。敵が勝ち誇る。
③ 私を見て、答えてください。目に光を。
④ あなたの慈しみを信じ、私は歌う。

原典 World English Bible 詩篇13篇1〜6節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇14篇 くじかれても避け所がある

「神はいない」と心で言う者を見渡し、民を食い物にする者に言い返す。貧しい者の企てがくじかれても、主が避け所だと言って救いを願う。

四行詩

愚か者は心で言う、神はいないと。善を行う者はひとりもいない
悟らないのか、パンのようにわが民を食らう者たちは
あなたがたが貧しい者の計画をくじいても、主が避け所だ
シオンから救いが来るように、そのときイスラエルは喜ぶ

この篇の言葉

神はいない ひとりもいない わが民を食う 避け所 シオンからの救い

声の動き

見渡しと嘆き → 貧しい者の避け所 → 救いへの願い

読むときの手がかり

53篇とほぼ同文だが、5〜6節が違う。53篇は敵の骨が散らされたと語り、14篇は貧しい者の避け所が主だと語る。ここでは14篇の言葉に従い、敵の敗北は描かず、救いも願いのまま残した。

原典 World English Bible 詩篇14篇1〜7節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。「神はいない」とつぶやく者、俯瞰の町でうつむく人々、崩された石垣と岩陰の避け所、夕暮れに遠い丘へ救いを願う。救いの到来や敵の敗北は描かない。文字は入れない。

① 「神はいない」と心でつぶやく人がいる。
② 善を行う者はいない、ひとりもいない。
③ 貧しい者の計画をくじいても、主が避け所だ。
④ シオンから救いが来るように。

原典 World English Bible 詩篇14篇1〜7節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇15篇 損をしても誓いを守る

だれが主の聖なる山に住めるのかと問い、答えに大きな業ではなく、真実な舌、損をしても変えない誓い、賄賂を退ける手を並べる。

四行詩

主よ、だれがあなたの聖なる山に住めるのか
心で真実を語り、舌で人をそしらない者
損になっても誓いを変えず、賄賂を受けない者
これらを行う者は、決して揺るがされない

この篇の言葉

聖なる山 心の真実 損をしても守る誓い 賄賂 揺るがされない

声の動き

聖所への問い → 日々の行いの答え → 揺るがない足もと

読むときの手がかり

本篇は問いと答えだけで終わり、その人が聖所に入った場面は語らない。答えに並ぶのは儀式ではなく、舌と約束と金の扱いという日常の行い。漫画も入場の場面ではなく、坂の途中の日々の選択として描いた。

原典 World English Bible 詩篇15篇1〜5節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。坂の上の天幕を見上げて問う、耳打ちを指を唇に当てて断る、損をしても羊を渡す、賄賂を押し返して岩の上に立つ。天幕に入る場面は描かない。文字は入れない。

① 主よ、だれが聖なる山に住めるのですか。
② 心で真実を語り、舌で人をそしらない。
③ 損になっても、誓ったことは変えない。
④ 賄賂は受けない。この足は揺るがない。

原典 World English Bible 詩篇15篇1〜5節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇16篇 好ましい地に落ちた測り縄

守ってくださいと身を寄せる願いが、割り当てられた分け前と杯を数える喜びに深まり、陰府に捨て置かれない確信といのちの道へ続く。

四行詩

神よ、守ってください。私はあなたに身を寄せる
あなたのほかに幸いはない。主は私の分け前と杯
測り縄は好ましい地に落ち、夜も心が私を教える
陰府に捨て置かれず、あなたはいのちの道を示す

この篇の言葉

身を寄せる 分け前と杯 測り縄 右にいる主 いのちの道

声の動き

守りを求める願い → 割り当てを数える喜び → いのちの道

読むときの手がかり

「分け前」「測り縄」は土地を縄で測って分ける像。語り手は土地よりも主そのものを自分の取り分と呼ぶ。10節は後代に復活の預言としても読まれたが、ここでは語り手の確信として読んだ。

原典 World English Bible 詩篇16篇1〜11節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。他の祭壇に背を向けてひざまずく、縄で区切られた畑と杯、月明かりの小屋と右側に整えた敷物、暗い谷の上の道を上る。神の姿や墓が開く場面は描かない。文字は入れない。

① 守ってください。あなたのほかに幸いはない。
② 測り縄は、好ましい地に落ちた。
③ 夜も心が教える。主は私の右にいる。
④ 陰府に捨て置かれない。いのちの道を行く。

原典 World English Bible 詩篇16篇1〜11節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇17篇 瞳のように守ってほしい

夜に試されても偽りはないと訴え、瞳のように守ってほしいと願う。潜む獅子のような敵を前に主の立ち上がりを求め、目覚めて満ち足りるときを待つ。

四行詩

夜に試されても、私の唇に偽りはない
瞳のように私を守り、翼の陰に隠してほしい
獅子が潜む。主よ、立って彼を打ち倒せ
目覚めるとき、あなたの姿を見て満ち足りる

この篇の言葉

偽りのない唇 瞳 翼の陰 潜む獅子 目覚め

声の動き

無実の訴え → 守りの願いと敵の影 → 目覚めの期待

読むときの手がかり

14節は、この世で腹を満たし富を子に残す人々を描き、15節の「私は」と対比する。語り手の満ち足りは富ではなく御顔を見ることにある。敵が倒れた場面は本文になく、漫画でも潜んだまま残した。

原典 World English Bible 詩篇17篇1〜15節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。夜の岩場に立ち手のひらを開いて訴える、翼の形の岩陰に身を寄せる、潜む獅子の目に向かって叫ぶ、獅子が潜んだままの夜に座って目覚めを待つ。敵の敗北や朝日、神の姿は描かない。文字は入れない。

① 夜に試されても、偽りはありません。
② 瞳のように守り、翼の陰に隠して。
③ 獅子が潜む。主よ、立って打ち倒してください。
④ 目覚めるとき、あなたを見て満ち足りる。

原典 World English Bible 詩篇17篇1〜15節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇18篇 大水から引き出されて

死の綱に巻かれた叫びに、主は地を揺るがして応え、大水から引き上げて広い場所へ出す。王は敵を砕く力と、諸国での感謝を歌う。

四行詩

死の綱に巻かれ、苦しみの中で私は主を呼んだ
地は震え、主は高みから私を大水より引き上げた
主は私を広い場所へ連れ出し、私の闇を照らす
敵をちりのように砕き、諸国の中で主をたたえる

この篇の言葉

わが岩 死の綱 大水 広い場所 ともしび

声の動き

死の綱からの叫び → 地の震えと引き上げ → 力と感謝

読むときの手がかり

救出は本文に明記されている。一方、20〜27節は救いを自分の正しさへの報いとして語り、37〜42節は敵を砕く戦いの言葉が続く。誌面では言葉を隠さず、絵では戦いと神の姿を描かずに、引き上げと広い場所を中心にした。

原典 World English Bible 詩篇18篇1〜50節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。黒い水と綱の中で叫ぶ、嵐と地震に伏す、水の引いた広い平原に灯を持って立つ、岩山の頂で胸に手を当てて歌う。神の姿、戦い、倒れた敵は描かない。文字は入れない。

① 死の綱が巻く。主よ、と叫んだ。
② 地は震え、雷が鳴り、水の底が露わになる。
③ 主は私を大水から引き上げ、広い場所へ。
④ わが力なる主よ、あなたを愛する。諸国の中で歌う。

原典 World English Bible 詩篇18篇1〜50節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇19篇 天の語りと私の口の言葉

昼も夜も語る天と走る太陽から、蜜よりも甘い主の教えへ移り、自分の口の言葉が受け入れられるようにという小さな祈りに行き着く。

四行詩

天は神の栄光を語り、日ごとに言葉を注ぐ
その声は地の果てへ、太陽は花婿のように走る
主の教えは魂を生き返らせ、蜜よりも甘い
隠れた過ちを赦し、私の口の言葉を受け入れて

この篇の言葉

天の語り 花婿のような太陽 蜜より甘い教え 隠れた過ち 口の言葉

声の動き

天の語り → 教えの甘さ → 口の言葉の祈り

読むときの手がかり

3節は訳によって読みが分かれる。WEB は天の声がどの言語の民にも聞こえると読み、口語訳は声なき語りと読む。ここでは WEB に従った。賛美は大きく広がって終わらず、一人の口の言葉へ絞られて閉じる。

原典 World English Bible 詩篇19篇1〜14節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。昼と夜の境の空に耳を澄ます、昇る太陽に手をかざす、巻物と蜂の巣の蜜を味わう、小さな部屋で口と胸に手を当てて祈る。太陽や空に顔や人影は描かない。文字は入れない。

① 天は昼も夜も、神の栄光を語る。
② 太陽は花婿のように出て、喜んで走る。
③ 主の教えは魂を生き返らせ、蜜より甘い。
④ 隠れた過ちを赦し、口の言葉を受け入れて。

原典 World English Bible 詩篇19篇1〜14節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇20篇 戦車でも馬でもなく

戦いに出る王のために、苦難の日に主が答えるよう共同体が祈る。戦車でも馬でもなく主の名に頼ると言い、結果を知らないまま、救ってほしいと呼ぶ。

四行詩

苦難の日に、主があなたに答えるように
私たちは神の名によって、旗を掲げる
ある者は戦車に、ある者は馬に、私たちは主の名に
主よ、救ってください。呼ぶとき答えてください

この篇の言葉

苦難の日 旗 戦車と馬 主の名 呼ぶとき

声の動き

王のための祈り → 武力ではなく主の名 → 救いを呼ぶ声

読むときの手がかり

戦いの前の祈りで、結果は書かれていない。8節の「彼らは倒れ、私たちは立つ」は確信の言葉として読んだ。21篇と対になる。旗は国や民族の記号にせず、無地の布として描いた。

原典 World English Bible 詩篇20篇1〜9節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物と数人の仲間。祭壇の前でひざまずく王のために祈る、無地の旗を掲げる、遠くの戦車と馬を前に空の手で立つ、立ち上がって肩を並べて呼ぶ。戦いや勝利、旗の記号は描かない。文字は入れない。

① 苦難の日に、主があなたに答えるように。
② 神の名で旗を。主は王を救うと、今知る。
③ 戦車でも馬でもなく、私たちは主の名に。
④ 私たちは立つ。主よ、救って、答えて。

原典 World English Bible 詩篇20篇1〜9節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇21篇 純金の冠と長い日々

内容注記 9〜10節に、敵とその子孫を火で滅ぼす言葉がある。言葉は隠さず、絵には描かない。

拒まれなかった願いに、純金の冠と長い日々が与えられた王を喜ぶ。言葉は一転して敵を焼き尽くす裁きを告げてから、主の力を歌う共同体の声に戻る。

四行詩

主よ、王はあなたの力を喜び、救いに躍る
あなたは純金の冠を置き、願ったいのちを与えた
あなたの手は敵を見つけ、主の怒りの火が彼らをのむ
主よ、力をもって高くあれ。私たちはそれを歌う

この篇の言葉

心の願い 純金の冠 長い日々 怒りの火 主の力

声の動き

王の喜び → 敵への裁きの宣告 → 共同体の歌

読むときの手がかり

8〜12節の「あなた」は王とも主とも読める。裁きは未来の宣告で、実際の場面は書かれていない。絵では敵が去る輪郭だけにした。

原典 World English Bible 詩篇21篇1〜13節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物と数人の仲間。中庭で喜ぶ王、頭を垂れた王の純金の冠、暗い地平の窯の光と去る人々を厳粛に見つめる、腕を組み合って輪になり歌う。焼かれる人や子ども、神の姿は描かない。文字は入れない。

① 王はあなたの力を喜ぶ。願いは拒まれなかった。
② 頭に純金の冠を。願ったいのちを長く。
③ あなたの手は敵を見つけ、火が彼らをのむ。
④ 主よ、高くあれ。私たちは歌う。

原典 World English Bible 詩篇21篇1〜13節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇22篇 なぜ私を捨てたのか

なぜ捨てたのかと叫び、獣に囲まれて死のちりに伏す。野牛の角から救われたと告げると、賛美は会衆から地の果てと後の世代へ広がる。

四行詩

わが神、わが神、なぜ私を捨てたのか
犬が私を囲み、あなたは私を死のちりに伏させる
獅子の口から救ってと叫び、野牛の角から救われた
会衆の中で歌い、地の果てと後の世代へ告げる

この篇の言葉

なぜ捨てたのか 虫であって人ではない 死のちり 獅子の口 後に生まれる民

声の動き

見捨てられた叫び → 囲まれる苦しみ → 広がる賛美

読むときの手がかり

21節で叫びは「野牛の角から救われた」という告白に転じ、24節は主が叫びを聞いたと語る。救いの中身は書かれていない。福音書は受難の場面でこの篇を引くが、ここでは語り手自身の叫びと賛美として読んだ。

原典 World English Bible 詩篇22篇1〜31節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。真昼の荒れ地で叫ぶ、嘲る人々の中で身を丸める、雄牛と犬に囲まれ衣をくじ引かれる中で手を伸ばす、大きな会衆の中で両腕を開いて歌う。十字架、傷、救出の場面、神の姿は描かない。文字は入れない。

① わが神、なぜ私を捨てたのですか。
② 私は虫。「主に救わせてみろ」と笑う。
③ 犬が囲む。獅子の口から救ってください。
④ 会衆の中で、あなたの名を告げる。

原典 World English Bible 詩篇22篇1〜31節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇23篇 谷の道から食卓へ

羊飼いに導かれる語りが、死の陰の谷で「あなた」への呼びかけに変わり、敵の前に整えられた食卓へ続く。

四行詩

主は私の羊飼い、私には欠けるものがない
緑の野に伏し、静かな水辺へ導かれる
死の陰の谷を行くときも、あなたがいる
敵の前に食卓が整い、私の杯はあふれる

この篇の言葉

羊飼い 死の陰の谷 敵の前の食卓 あふれる杯 追ってくる恵み

声の動き

導く羊飼い → 谷で共にいるあなた → 食卓と主の家

読むときの手がかり

谷の場面で語りかけは「彼」から「あなた」に変わる。敵は消えずに食卓の向こうにいる。漫画でも敵を退けず、同じ場に置いたまま描いた。

原典 World English Bible 詩篇23篇1〜6節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。野に休む、暗い谷を杖に伴われて歩く、敵の前の食卓とあふれる杯、小羊に追われて家へ。神や羊飼いの姿、敵の敗北は描かない。文字は入れない。

① 主は私の羊飼い。欠けるものはない。
② 暗い谷でも恐れない。あなたがいる。
③ 敵の前で、杯があふれる。
④ 恵みが追ってくる。主の家に住む。

原典 World English Bible 詩篇23篇1〜6節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇24篇 門よ、頭を上げよ

世界は主のものと宣言し、主の山に登れる者を問う。古い門に向かって頭を上げよと呼びかけ、栄光の王を迎える。

四行詩

地も満ちるものも主のもの、主が海の上に据えた
主の山に登れるのは誰か、清い手と澄んだ心
門よ、頭を上げよ、とこしえの戸よ、上がれ
栄光の王とは誰か、万軍の主、その方が入る

この篇の言葉

地と満ちるもの 主の山 清い手 門よ頭を上げよ 栄光の王

声の動き

地の宣言 → 登る者の問い → 門と王の問答

読むときの手がかり

問いと答えが交互に来る形から、礼拝の行列で交わされた歌と読まれることが多い。漫画では入ってくる王の姿を描かず、開いた門と見上げる人々で迎えを示した。

原典 World English Bible 詩篇24篇1〜10節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物と数人の礼拝者。岬から世界を見渡す、山道のふもとで手を見る、閉じた古い門に呼びかける、開いた門の脇に退いて見上げる。王や神の姿、光、戦いは描かない。文字は入れない。

① 地も海も、そこに住む者も主のもの。
② 主の山に誰が登れるのか。清い手の者が。
③ 門よ、頭を上げよ。栄光の王が入る。
④ 栄光の王とは誰か。万軍の主だ。

原典 World English Bible 詩篇24篇1〜10節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇25篇 目は主に、足は網に

魂を上げて道を教えよと願い、若い日の罪の赦しを乞う。網にかかった足のまま、ひとりで目を主に向けて待ち続ける。

四行詩

あなたへ私の魂を上げる、恥を見させないで
あなたの道を教えて、若い日の罪は思い出さずに
ひとりで苦しみ、敵は多く、足は網にかかる
網から足を引き出す方へ、目をいつも向けて待つ

この篇の言葉

魂を上げる あなたの道 若い日の罪 網 待つ

声の動き

信頼と道の願い → 罪の赦しの願い → 孤独の中で待つ

読むときの手がかり

原文は各節の頭がヘブライ文字の順に並ぶアルファベット詩で、話題は筋道より行き来で進む。救いの場面は本文にないので、最後も網の中で待つ姿で終えた。最後の節で祈りは個人からイスラエル全体の贖いへ広がる。

原典 World English Bible 詩篇25篇1〜22節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。丘で手を上げる、分かれ道で罪を告白する、遠い敵の列の前でひとり座る、網に足を取られたまま目を上げる。網がほどける場面や救出は描かない。文字は入れない。

① 主よ、あなたに私の魂を上げます。
② 若い日の罪を思い出さないで。私の咎は大きい。
③ 私はひとり、苦しんでいる。敵は多い。
④ 足は網の中。それでも目はあなたに。

原典 World English Bible 詩篇25篇1〜22節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇26篇 手を洗い、祭壇をめぐる

主に自分を調べてくださいと差し出し、偽る者の席に着かず手を洗う。悪しき者と共に取り去らないでと願い、平らな所に立つ。

四行詩

主よ、私を裁き、心と思いを試してください
偽る者と座らず、手を洗い祭壇をめぐる
賄賂を握り血を流す者らと、私の命を取り去らないで
私は誠実に歩む、足は平らな所に立つ

この篇の言葉

裁いてください 心と思い 手を洗う 祭壇 平らな所

声の動き

吟味を求める → 偽りの席に着かない → 平らな所に立つ

読むときの手がかり

自分の潔白を言い立てる祈りは独善に見えやすいが、語り手は「試してください」と判断を主にゆだね、11節では「贖い、あわれんでください」と願う。誇りではなく訴えとして描いた。

原典 World English Bible 詩篇26篇1〜12節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。中庭でひざまずき自分を差し出す、偽る者の戸口に入らず通り過ぎる、水で手を洗い祭壇をめぐる、低い視点の平らな石畳に会衆と立ち、手のひらを開いて歌う。裁きの結果や罰は描かない。文字は入れない。

① 主よ、私を裁き、心の奥まで試してください。
② 偽る者の席には座らない。
③ 手を洗い、祭壇をめぐって感謝を歌う。
④ 罪人と共に取り去らないで。足は平らな所に。

原典 World English Bible 詩篇26篇1〜12節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇27篇 わが光なる主の顔を求めて

主を光と呼び誰を恐れようと歌う確信が、後半で顔を隠さないでという嘆願に変わり、自分に「待て」と言い聞かせる声に行き着く。

四行詩

主は私の光、私の救い、軍勢が囲んでも誰を恐れよう
ただ一つ願う、生涯主の家に住み、その麗しさを見る
顔を隠さないで、父母が捨てても主は私を迎える
生ける者の地で恵みを見る、主を待て、心を強くせよ

この篇の言葉

光と救い ただ一つの願い 顔を隠さないで 父母が捨てても 主を待て

声の動き

恐れない確信 → 顔を求める嘆願 → 待てという励まし

読むときの手がかり

前半の確信と後半の嘆願は調子が大きく違い、二つの詩を合わせたとみる説もある。ここでは一人の語り手が両方を抱えると読み、最後も救いの到来ではなく待つ姿で終えた。

原典 World English Bible 詩篇27篇1〜14節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。丘の黒い天幕に囲まれて立つ、天幕の奥にかくまわれる、平原でひざまずき顔を隠さないでと叫ぶ、道ばたの岩で待つ。戦いや救出、父母の姿は描かない。文字は入れない。

① 主は私の光。誰を恐れよう。
② 主の家に住み、その麗しさを見たい。
③ 顔を隠さないで。私を捨てないで。
④ 主を待て。心を強くせよ。主を待て。

原典 World English Bible 詩篇27篇1〜14節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇28篇 わが岩よ、黙らないで

黙らないでと岩なる主に叫び、口先で平和を語る者への報いを求める。祈りが聞かれたと歌い出し、民全体の羊飼いを願う。

四行詩

わが岩よ、黙らないで、穴に下る者のようにならぬよう
口で平和を語り心に悪を抱く者に、その業の報いを
主はほむべきかな、願いの声は聞かれたと歌う
力と盾なる主よ、民の羊飼いとなり、とこしえに担って

この篇の言葉

わが岩 黙らないで 上げた手 力と盾 羊飼い

声の動き

黙らないでという叫び → 報いを求める訴え → 聞かれた歌と民への願い

読むときの手がかり

6節で突然「聞かれた」と過去形になるが、何が起きたかは本文にない。報いを求める4節の言葉は四行詩に残し、絵には描かない。最後は語り手個人から民全体への祈りに広がる。

原典 World English Bible 詩篇28篇1〜9節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。岩のそばの穴の縁で叫ぶ、偽りの輪郭から離れて聖所へ手を上げる、同じ岩を背に歌い出す、羊の群れと人々のために祈る。罰や羊飼いの姿は描かない。文字は入れない。

① わが岩よ、黙らないで。穴に下る者にならぬよう。
② 口に平和、心に悪。報いを与えて。
③ 主はほむべきかな。私の声は聞かれた。
④ 主は民の力。民の羊飼いとなってください。

原典 World English Bible 詩篇28篇1〜9節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇29篇 主の声が杉を裂く

力ある者の子らに栄光を帰せよと呼び、主の声が大水を越え杉を裂き荒野を震わせる嵐を歌う。その中で神殿は「栄光」と言い、民に平和が約束される。

四行詩

主に帰せよ、栄光と力を、御名にふさわしい栄光を
主の声は大水の上に、主の声は杉を裂く
主の声は稲妻を放ち、荒野を震わせ森を裸にする
宮ではみな「栄光」と言う、主は民に平和を与える

この篇の言葉

主の声 大水 レバノンの杉 稲妻 栄光

声の動き

栄光を帰せよ → 嵐の中の主の声 → 王座と民の平和

読むときの手がかり

「主の声」が七度くり返され、雷鳴のように詩を進める。嵐の力を讃える篇で、被害や罰の物語ではない。漫画でも雷を神の姿にせず、嵐の中に立つ人で受け止めた。

原典 World English Bible 詩篇29篇1〜11節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物と数人の礼拝者。海辺で嵐雲を仰ぐ、裂ける杉の下で踏みとどまる、稲妻の荒野でひざをつく、嵐雲の残る神殿の中庭で讃える。雲や雷の中の神の姿、被害、虹は描かない。文字は入れない。

① 主に帰せよ、栄光と力を。主の声は水の上に。
② 主の声が杉を裂く。山が揺れる。
③ 主の声が荒野を震わせる。
④ 宮でみなが「栄光」と言う。洪水の上の王が民に平和を。

原典 World English Bible 詩篇29篇1〜11節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。


詩篇30篇 荒布を解かれて踊る

陰府から引き上げられた感謝を歌い、揺るがないと思い上がった日と、顔を隠されてうろたえた日を振り返る。嘆きは踊りに変えられた。

四行詩

あなたは陰府から私を引き上げた、私はあなたをあがめる
揺るがないと言った私は、あなたが顔を隠すとうろたえた
塵があなたを讃えるのか、と私は叫んで願った
あなたは嘆きを踊りに変え、荒布を解き喜びを着せた

この篇の言葉

陰府から引き上げる 夜の涙と朝の喜び 顔を隠す 塵が讃えるか 荒布と踊り

声の動き

引き上げられた感謝 → 思い上がりとうろたえ → 嘆きから踊りへ

読むときの手がかり

表題は「神殿奉献の歌」だが、内容は癒やされ死の淵から引き上げられた個人の感謝で、両者の結び付きは本文からはわからない。癒やしと引き上げは本文が語るため、最後のコマは喜びで終えた。

原典 World English Bible 詩篇30篇1〜12節
四行詩は原典を踏まえた創作。

読み順 左上①→右上②→左下③→右下④

墨と淡い灰色の四コマ。同じ人物。晴れた山の上で腕を組む、雲に覆われてうろたえる、荒布姿で乾いた地面にひざまずき塵をこぼす、荒布を脱ぎ捨て朝の野で踊る。神の姿や雲の中の顔は描かない。文字は入れない。

① 私は決して揺るがない、と思っていた。
② あなたが顔を隠すと、私はうろたえた。
③ 塵があなたを讃えますか。主よ、助けて。
④ あなたは嘆きを踊りに変えた。黙らずに歌う。

原典 World English Bible 詩篇30篇1〜12節
漫画は原典を踏まえた創作。台詞も翻案。